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Start 2006.4.30 最終更新日【2008.4.18】
桃林鐵路(林口線) (タオリンティエルー)




DATA
桃園~林口 18.4km

うち旅客区間:11.7km 単線非電化
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解説・観光スポット
桃林鐵路は、台北国際空港に近い、台北郊外の町「桃園」から伸びる貨物線「林口線」を使った旅客運行鉄道の総称です。

この林口線は全線非電化の単線で、開業は1961年と比較的新しく、林口への火力発電所に石炭を運ぶ目的で作られました。石炭列車は台中港から林口までをつないでいましたが、使われる石炭が2008年中に開港予定の台北港(発電所から8km先)から運ばれることになり、切り替え後は林口までの貨物輸送は廃止の予定です。

また沿線工場への引き込み線での荷扱いも減少し、現在その輸送のほとんどはこの石炭輸送と途中の公埔にある台湾セメント向けのセメント列車のみとなっています。

こうしたことから、路線の活性化を桃園縣が目論み、縣が資金を出して一部区間の旅客化を企画。2005年10月28日から桃園~長興(11.7km)で試験運転が開始されました。

旅客列車の運行自体は台鐵が代行、車検時以外は台湾製のDC「DR2511/2512」が専用で使われます。これまで予備車扱いだったDR2510形車両は開業に合わせてきれいなマーキングフィルムで化粧アップされています。

設けられた乗降駅は桃園、桃園高中、寶山、南祥、長興の5つで、旅客開始にあわせホームが新設されました。ただ路盤は支線のままなので高速運転ができず、速度はかなりゆっくりです(最高時速は30km/hに設定されている)。今後本数を増やすには行き違い設備の増設や路盤強化など少し投資が必要です。

運行ダイヤは平日朝夕の2往復、単純に桃園から長興へ行って帰ってくるだけの、まさに試験運転というダイヤとなっています。ほんとはデータイムにも列車を入れたいのですが、途中行き違いできる設備がないため貨物優先を考え運転設定がないとのこと。

なお、この鉄道、驚くなかれ、全線乗車賃「無料開放」となっています。試験運行ということから料金徴収をしていません。なので、夕方便では通勤通学利用の人々に混じって、冷房の効いた車両で夕涼みする親子連れなども乗車しています。

沿線風景・路線紹介

起点となる桃園駅は台鐵桃園駅より少し外れたところにあります。正面出口を出て右手に駐車場を横切って乗り場まで進みます。小さな案内の看板と、ホーム際にある大きな案内ポールがあるので迷うことはありません。

桃園ホームは1面1線で2両分しか有効長がない小さなホームで、まるで仮設ホームの様相です。駅を出た列車は本線と少し平行で走ったあと左へと大きく曲がり市街地を抜けていきます。スピードはかなりゆっくりで進んでいきます。

最初の駅、桃園高中はその名のとおり学校の前に設けられた駅で、朝夕ともかなりの人が乗り降りします。ただ、ギュウギュウ詰めにならず、席が全部埋まって何人か立ち席になるというような感じです。

その先、列車は左手に高層マンション群を眺めながら進んでいきます。寶山を過ぎると右手に工業が見えてきます。このあたりが五福貨物駅。中国石油の製油所やセメント工場などへ引込み線が分岐していますがこの駅での貨物扱いは現在ほとんどありません。

高速道路の下をくぐって次の駅南祥に到着。ここもホーム1本のあっさりした駅です。ごちゃついた風景を進み、台湾新幹線のガードをくぐって少し行くと右手に台湾セメントの引込み線が見えてきます。側線に置かれたボロボロのDLは入れ替え用の専用線DLで、見かけのよらずバリバリの現役です。

台泥を過ぎしばらく走れば終点の長興。特に周りに店があったりするわけでもない、ただ線路脇に仮設ホームを作ったような駅で、少々お粗末です。夕方だとここでパラパラと人が降り、線路脇に止めておいたバイクに乗ってみんな家路についていきます。

と、みんな下車するのかなと思いきや、まだ半数のお客さんは乗ったままで戸が閉まり林口方面へ出発。事情がわからないとあれれ?と思うのですが、これは折り返し時間の間、近くの踏切が閉まりっぱなしになるのを防ぐため、一旦車両を林口側に200mほど行ってから(客車折返點という看板が目印)長興発車時刻のタイミングで折り返して客扱いをする工夫がなされています。写真を撮るため下車したらすぐに列車が行っちゃった!と勘違いしないように。

ちなみに終点に着いても乗りっぱなしのお客さんは単なる夕涼み組や暇つぶし組。常連も結構いるようで、さすが台湾という感じです。

この路線は沿線の住宅開発が進んでいることから旅客化が可能かの試験運転として始りましたが、当初電化複線化の検討をしていたもののあまりにも路盤が貧弱なため、結局捷運化は見送られてDCを使った運行で当面様子を見ることとなってしまいました。

現在、台北市内から中正国際空港、高鐵桃園駅を経て中壢に至るまでの機場捷運+桃園捷運が建設されていますが、途中、林口線をオーバークロスするものの、交差部分での駅の予定はなく、また、桃園捷運建設の第2ステップでは林口線と平行または一部用地を利用した捷運緑線が計画されており、捷運建設時には廃止されてしまう可能性が高くなっています。

空港に近いものの空港接続鉄道としては選ばれず、石炭輸送の廃止も決まっていることから先々の雲行きはかなり怪しい状況です。

ただ、捷運建設までには時間がまだあることから、長興から林口までの試験旅客運行の延長計画があったり(実現するかは不明)、貨物廃止後の終点付近での海沿いを走るトロッコ列車の運行といった企画も出ています。(一応トロッコ列車は2008年中に運行とのこと)


撮影ガイド

あまり撮影に適したところはなく、駅から、または踏み切り脇から列車を狙うといったようなことをする程度でしょうか、ちょっと物足りない感じは否めません。台湾セメントの入れ替え風景などは映えますが、列車は本数が少ないため、駅撮り中心にならざるを得ないでしょう。石炭列車は林口あたりがいいようですがアクセスが悪く、レンタカーやレンタバイクでないと不便です。


旅メモ

早朝、夕方の平日運行ということでちょっと乗車タイミングがむずかしいですが、夕方便なら時間を合わせていけば難なく乗車可能です。ただ夕方といっても夏場でも日は長くないので、帰りの時間には暗くなってしまいます。行き帰りとも明るい車窓ということなら朝の便。台北を6時頃に出れば朝便に間に合います。ただし冬場は発車時刻でも真っ暗なので乗車は夏場がいいですね。



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