





[台灣高速鐵路]
・台北~左營 339.3km
(=暫定開業区間:正式には南港~高雄)
路線図
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台湾版新幹線こと「台灣高速鐵路」は2007年1月5日に板橋~左營が仮開業(正式開業が2月1日)、残る台北~板橋が3月2日に開業し本格営業が始まりました。総工費は4,806億台湾ドル(約1兆8千億円)と巨額で、民間鉄道としては世界一の投資金額です。台灣高速鐵路は地元では高鐵(ガァオティエ)と呼んでいます。
建設に至るまで・・
建設に当たっては高速鉄道タイプを日本式の新幹線にするか、ヨーロッパのTGV方式にするかで激しい鍔迫り合いがあり、最初は欧州連合が勝利を収めます。しかしその後ドイツのICEでの脱線事故(100名強がなくなった)、続く台湾大地震で形勢が変わり、急遽日本式採用に方向転換。しかし欧州連合としては契約違反だということで再びもめにもめ、結局車両は日本、ポイントシステムはドイツ、信号・安全システムはフランスという混合システムになってしまいました。
この混合システムになったことで運行システムや車両システムがややこしくなり、当初予定していた2005年10月の開業が間に合わず1年繰り延べに。途中中国の窃盗団にケーブル類を盗まれたりと開業に至るまでトラブルが続き、再設定した開業予定の2006年10月31日には開業できませんでした。しかもその予定日に車庫で脱線事故を起こし、当局から安全運行が確認できるまで開業許可が下りないという事態になりました。一方台鐵は開業に合わせて大幅なダイヤ改正を予定してましたが直前でドタキャンとなったため、11月頭は台鐵の運行が大混乱、ひどいとばっちりを受けていました。
その後信号システムの修正など走行における安全面での問題がクリアされたとして、2007年1月5日になんとか仮開業にこぎつけました。しかし予定の台北~板橋の工事は間に合わず、板橋~左營で暫定開業。さらに今度は発券・予約システムでトラブルが発生、一列車オーバーブッキング800名とか自動改札機がすべて動かなくなる等、システムの不備が発覚し開業早々大混乱に。
また、ドアの開閉せずの発車や20分遅れで発車した列車が5分早く着くなど運行管理面もめちゃくちゃで、また、運転手である一部のフランス人は運転席でジュースをこぼしたり、ドアを蹴飛ばすなど不謹慎な態度が発覚し、本当に安全走行ができるのかどうかとマスコミから強烈にパッシングされていました。
また、高鐵オーナーは台鐵の関与を限りなくなくすため、運転手など技量が必要な職員の採用も台鐵出身者は採用せず、すべてを自前調達することにこだわったため教育に遅れが生じることに。結局列車を運転できる人材が開業までに間に合わず、開業時には1時間に1本程度しか運転できない状態となってしまいました。現在は徐々に運転本数を増やしていってますが、まだ運転手はフランス人が行っており、当初目標の88往復にはまだまだ時間がかかりそうです。
車両と設備・利用指南
とはいえ、幾多のトラブルを経て、なんとか2007年3月2日に台北~左營が正式開業し、ここに初めて台湾での高速鉄道が完成となりました。日本の新幹線が海外で走る始めてのケースとなり、開業以来日本人観光客も高鐵に多数乗車しています。当面日本人観光客向けの観光コースになりそうです。
さて、高鐵の運転系統は現在大きく2つあり、各駅停車タイプと快速タイプがあり、快速タイプは台北-板橋-台中-左營のみの停車で1時間40分で走ります。日本のように列車に名称はなく、料金の差もつけていません。編成は12両編成でうち6号車は商務車(グリーン車)となっています。全車両禁煙でトイレやデッキでの喫煙も禁止されており、見つかれば刑事罰として罰金を払わなければならない厳しい決まりとなっています。
座席も全席指定で自由席はありません。シートは日本の新幹線同様、普通車は3+2列のシート、商務車は2+2列のシートとなっており、座席番号のABCDEも日本の新幹線とまったく同じです。車内の違いは荷物置き場がついていることと、自動販売機が設置されていること、また商務車ではオシボリとヘッドホンのサービスがあるところが違います。またゴミ回収もこまめにやってきます。
内装は普通車はシートがライトブルー系、商務車は淡いレッド系で床はじゅうたんとなっています。車内販売もありますが、日本のように弁当やお酒の販売はやっていません(台湾では列車内で酒を飲む習慣はないので飲むとかなり白い目で見られる)。車内販売ではお菓子、清涼飲料水、ホットコーヒー、記念品が売られています。
駅構内は改札を入ると店はなく自動販売機すらありませんが、改札前にはセブンイレブンやモスバーガー、スターバックスなどのカフェが必ずあります。
また開業すぐということでしょうか、案内するスタッフが駅のいたるところに配置され、また車内も車掌のほかに商務車にはキャビンアテンダントのような女性を張り付けており、1編成3~4名が車内販売や各種サービス要員として乗車しています。乗降の際には必ず入り口に立ってお客様を迎え入れます。特に商務車では丁寧な対応でまるで飛行機と同じようなサービスを受けられます。ただし、飲食は有料です。
乗車券は現在インターネットでの予約購入はできません(電話予約はOKだが外国語対応はできない)が、駅に設置されている自動券売機で1ヶ月先の列車まで乗車券を購入できます(窓口でも可)。 クレジットカード対応で中国語と英語の2言語対応となっています。窓口はいつも行列なので自動券売機で買うほうが便利です。また普通車は満席になる確率が高いですが、商務車は意外と最後まで席が空いており、値段もべらぼうに高いわけではないので(普通車に+800元くらいまで)、商務車利用もお勧めです。
乗車券は裏面に磁気テープがあり、改札口に通す際は裏面を表にして矢印通りに通さないと入りません。フランス製のシステムとあってそのあたりの融通は利きません。また乗車券は下車時に回収されずに戻ってきますので、記念として持ち帰るといいでしょう。
沿線風景・路線紹介
沿線風景ですが、台北~板橋は地下区間を走ります。樹林あたりで地上に出た後、台鐵より西に線路を振り、台北国際空港近くを通って桃園に到着。桃園はガラス張りの駅舎で溝状の半地下駅となっており、通過列車は風圧の関係で列車スピードが抑制されます。実際の桃園からは結構距離があり、将来台北国際空港からの路線と台鐵桃園を結ぶ新鉄道が接続する予定です。
次の新竹は卵形の駅舎で建築的にも有名な建物で、わざわざ駅舎を見に来る人も多くいるとか。ここも新竹駅から離れており、台鐵内灣線の竹中から分岐して高鐵新竹までの新線が建設中です。
新竹から台中まではトンネルが多く、山間の中を進みます。次の台中駅は台中市街から離れたところにあり、台鐵新烏日と接続します。台湾第3の都市でもある台中とは駅で3つ離れただけということもあってか、乗降が結構あります。
台中を出ると田んぼとサトウキビ畑の中を行く風景に変わります。路線は高架となっており、スピードもがんがん出します。次の嘉義駅は嘉義の街から15kmも離れており、嘉義とはいえないところにあります。市街への接続バスもありますが、あまり告知されてないのかガラガラでいつまで運転してくれるかわかりません。20分を42元で運行、20~30分に1本のダイヤ設定があります。バスはただの台湾によくあるバスなので、外人にはちょっとつらいものがあります。(つり銭なしだとか案内がないとか・・・)
次の台南も台南市街から遠くにあり、新竹同様台鐵との接続を目的にした新線の工事が始まりました。終点左營は車両基地もある大きな駅で、地上駅となっています。台鐵と駅舎を共有しておりガラス主体の空港設備のような立派な駅舎です。なお従来の台鐵左營は高鐵左營と共にしている台鐵新左營の高雄側次の駅となっており、ややこしくなっています。
なお、全線開業の高鐵ですが、最終形は南港~台北、左營~高雄の開業と苗栗駅、彰化駅、雲林駅の3駅開業で完成となります。南港駅は台鐵の台北~南港地下化と併せて建設される予定で、南港は捷運南港線も乗り入れる一大交通拠点になる予定です。現在工事がスタートし、2012年に完成予定です。苗栗駅は台鐵豊富駅と接続、彰化駅は台鐵社頭~田中に新田中を新設して接続する予定です。左營~高雄の建設は当面先になりそうで、高雄捷運が市内への接続鉄道として当面活躍しそうです。
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